振袖は簡単に自分で着付けできる?
いよいよ次は自分の成人式。当日は振袖を着て出席する人も多いでしょう。
美容師や振袖レンタルショップ、呉服店などで、プロのヘアメイク着付けの予約をしている人が多いと思います。
ですが中には、「振袖も着物なので、着付けを習ったり練習すれば自分で着付けれる?」と考えている方もいるのではないでしょうか。成人式の着付けがどのように行われるのか、着付けの流れなどの説明をします。流れを知ることで振袖の着付けの疑問点を解消するとともに、万が一の着崩れにも慌てずに対処ができるようになります。
・振袖を自分で着付けするのは、難しい!
・振袖の着付けの流れについて知っておこう!
・着付け前の準備
・振袖を着て帯を締めてもらう
・振袖の着付けの確認ポイント
・着崩れの部分に応じた対処法(おはしょり、衣紋;えもん、帯、腰回りのたるみ、上前の裾)
- 振袖の着付けするのは、難しい!
振袖の着付けを自分ですることは、日ごろから着付している方でも不可能ではないですがとっても難しいです。
振袖は、浴衣や小紋などといった普段着として着る着物と違って、帯も幅広く硬いため一人で結ぶのは困難です。時間が限られている成人式当日などでは、プロの着付師が2人がかりで着付けをする場合もあります。美しい帯結びのバリエーションなどを楽しみためにも、プロに任せた方が安心と言えます。
- 振袖の着付けの流れについて知っておこう!
振袖を着つけるには専門的な知識と技術が必要となりますが、その着付方法や着付けの流れを知っておくことで、万が一外出先や成人式典会場で着崩れてしまったとき、慌てず自分で手直しもできるので安心ですね。
- 着付け前の準備
プロの着付師に振袖を着付してもらう前に、自分で準備をしておくことについて記しておきます。
着付はヘアメイクが終わってから行うことが多くはありますが、人気の店舗によっては着付から行う店舗もあるでしょう。
・足袋を履く
まずは、足袋を履きます。これは着付けの後だと前かがみになりにくくなるためです。
・肌襦袢を着る
着物専用の肌着を着ます。ブラジャーを付ける場合は、肌襦袢の下に着ますが、普段使っているワイヤー入りの物は帯にあたって痛くなることがあるので、和装用のブラジャーにすることをおすすめします。
・タオルなどを使って補正をする
着物を着る際は体のくびれがない方が着崩れしにくくなるので、肌襦袢の上からタオルや補正パッドなどを使って胸周りや腰回りの凹凸をなくしていきます。バストが大きい方は、さらしを巻いていく場合もあるので、着付けを依頼する際は、さらしが必要かどうか確認しておくと当日慌てないでしょう。
・長襦袢を着る
体形を補正した上から長襦袢を着ます。
ここまで終わると、いよいよ振袖に袖を通します。
長襦袢を着る際から、いろいろな種類の紐を使って着用していきます。紐ひとつひとつにも名前があるので、覚えておくとさらに知識が高く着物を着こなせるかもしれませんね。
・成人式に着物を着る際の帯の締め方には、「文庫結び」「ふくら雀」「立て矢結び」など結び方にも種類があります。
「文庫結び」…振袖の帯結びの定番とされる伝統的な結び方です。左右に羽を垂らすようにして帯を結びます。
リボン結びのような仕上がりの形はとても可愛く人気です。様々なアレンジも可能です。
「ふくら雀」…お太鼓を印象付ける結び方の中でも代表的な結び。寒い時期に羽の中に空気を入れて膨らんだ雀を想像できることからこの名前が付いたと言われています。身長などに合わせてお太鼓の大きさを変えられるのが人気の理由です。
「立て矢結び」…斜めに蝶結びしたような結び方。羽は右側が下になるように斜めに結びます。その姿が「立て矢」を背中に背負っているように見える為、この名がつけられていると言われています。可愛い振袖にもカッコいい振袖にも似合う結び方と言えるでしょう。
- 着崩れした部分に応じた対処法
・おはしょり
帯を締める前に着物全体を折りたたんでできたお腹周りの部分のことです。帯を締めると帯のすぐ下に折り重なった部分が出ています。振袖に限らず着物には必ず出ています。
振袖の場合は、幅は7cm前後が綺麗に見えると言われています。
おはしょりは着物の着丈の長さの調節の役割で、おはしょりが綺麗に整っていると下腹が目立たず気姿がすっきり綺麗に見えます。
帯を締めた後におはしょりを直したい場合は、帯の下から帯と着物の間に手をスライドさせるとシワが綺麗に伸びます。しわが寄っていたり、乱れていると全体のシルエットも美しくないので、座ったり立ったりするたびに確認するポイントとして覚えておきましょう。
・衣紋(えもん)
後ろの衿の部分のことです。着物は衿の抜き具合で印象が変わります。着用する着物や年代に応じて調整するともいわれています。振袖は、浴衣や小紋に比べると大きく広めに抜くことが多いですが、あまり抜きすぎるとだらしない印象になってしまうので注意が必要です。
後ろ衿が浮いてきたら背中のおはしょりを下へ引く、胸元がはだけてきたら襟元を手の平でなでて緩み部分を帯の下へシワを流していくように入れ込みます。それでもはだけ具合はひどく治らない時は、左の身頃の脇のあき部分に手を入れて下前の衿先を引いて胸元に挟み込みます。そのあとに上前の衿を引きます。
・帯
帯の締め方が緩んで、帯が下がっていくことが着崩れの中では多いかもしれません。その場合は、帯の上からだけでなく、下部分を持って持ち上げます。帯の下側からティッシュやハンカチなどを入れて隙間を埋めると下がりにくくなります。帯締めが緩んでずれたり下がったりすることもあるので、その場合、帯締めは帯幅の真ん中に真っすぐなるように結びなおします。手があたりよく帯締めに引っかかったりしてほどける場合もあるので、たまに確認しておくとよいでしょう。
・上前の裾
裾の上前はやや斜めに上がるように着付けをしますが、階段の上り下り車の乗り降りで裾を踏んでしまったりすると下がってしまうことが必ずあります。その時は、おはしょりの中に手を入れて下がった部分の裾を引き上げて腰紐に挟み込みましょう。丈がベストな長さになったらおはしょりを整えると良いでしょう。
・腰回りのたるみ
振袖を着て動くと、腰回りがたるんできます。その場合、帯の下に手を入れ緒は処理を引っ張ると着崩れが直ります。
着付の流れ、どの部分で紐が使われ締められているのかを意識して着崩れした場合でも、慌てずに対応できると、会場ではワンランク上の女性として見られること間違いなしです!
成人式で初めて着物を着る方が大半を占める当日。着物を歩くときは、洋服とは異なりますが楽しい場でもあるため気を配るのは中々難しい物かと思います。自宅、着付場所などから式典会場までの移動、立ち座りなどを繰り返すうちに着崩れしまうことも少なくありません。着付けの方法やその流れを把握しておくと、着崩れた場合に便利ですね。素晴らしいハレの日となることを心から願っております。
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